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2019年8月19日 (月)

IB証券における証拠金の計算方法

IB証券(インタラクティブ・ブローカーズ)における証拠金の計算について、私が理解し得た範囲でまとめます。
コモディティ(先物)については有価証券(現物)とまた違う証拠金となるため、ここでは取り上げません。
ここでは有価証券(株式オプション含む)についての証拠金計算についてまとめます。また、RegTマージン口座での計算方法になります。

IB証券のホームページにて証拠金の計算方法が示されていますが(以下参照)、かなり複雑で分かりにくいので、このページを基にして説明を加える形で説明したいと思います。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=27587

まず、IB証券を初め米国のウェブページに記載されている数式を読む際の留意点として、「*」は乗算のことであり、「(1000)」のように数字が括弧で囲われているものはマイナスを表します。

証拠金はいくつかの異なる方法でチェックされます。
主に、取引時の委託証拠金のチェック、リアルタイムでの維持証拠金のチェック、市場の取引時間終了時のSMAのチェック、加えてレバレッジのチェックがあります。
各有価証券には必要証拠金(委託証拠金、維持証拠金、RegT委託証拠金)がそれぞれ設定されていますが、日本居住者の場合、RegT委託証拠金以外の証拠金については明確な証拠金率は示されていません(以下参照)。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=27243
おそらく、その都度取引ツール上で対象銘柄の必要証拠金を確認するしか方法は無いと思われます。
ただ、私が確認したところ通常であれば株式の場合、委託証拠金25%、維持証拠金25%となるようです。RegT委託証拠金は通常50%です。
RegT委託証拠金は、取引時間終了時のSMAの計算に必要な証拠金です。通常、証拠金率が他よりも高いため、気を付けて欲しいポイントです。
オプションの証拠金については、その原資産も保有する場合には一つのグループとして証拠金が計算されるようです。

これらの各有価証券の必要証拠金を基にして複数の証拠金チェックが行われます。
この際の計算方法が初めに挙げたURLに書かれているものです。
ここで簡単に計算式を記すと
取引時:
貸付金額を含む資産価値(ELV) - 委託証拠金 ≧ 0
保有時:
貸付金額を含む資産価値(ELV) - 維持証拠金 ≧ 0
取引時間終了時:
SMA ≧ 0
となり、更に取引時と保有時にレバレッジ・チェックがあります。

ただし、書かれている用語の意味が分からないと理解できません。
用語の説明は以下のページを参考にできます。
https://ibkr.info/node/1445
https://www.interactivebrokers.com/en/software/docs.orig/tws/usersguidebook/realtimeactivitymonitoring/balances.htm#XREF_26037_Balances

分かりにくい用語をここで解説します。
ELV(貸付金額を含む資産価値, Equity with Loan Value)とは、NAV(流動性資産価値)から米国オプション価値を引いたものです。ショートオプションの価値(マイナスの数値)も算入されないようなので、オプションによる損益の影響は受けないと思われます。ELVおよびNAVに含まれる現金には株式やオプションのショートによって得られた現金も含まれます。株式のショートポジションは、マイナスの価値として算入されます。このELVは証拠金計算の基となります。SMAの計算の際に用いられるELVはRegT ELVと表され、多少金額が異なるようです。
NAV(流動性資産価値, Net Asset Value)とは、その時点での清算価値のことです。
NLV(Net Liquidation Value)は、NAVと同義だと思われます。
有価証券グロスポジション価値(Securities Gross Position Value)は、ポジションの合計価値で、現金は含めず、ショートポジションもプラスの価値として算入します。レバレッジ・チェックに用いられます。
また、レバレッジ・チェックの計算式の中で「先物・オプション価値」と記載があるところがありますが、これは先物オプションの価値のことです。

取引時間終了時のSMAに関しては、SMA(SMAバランス)がゼロ以上であることが求められます。
SMAの計算にはRegT委託証拠金が使用されます。
通常の証拠金計算とは異なり、ポジションの価格下落によってSMAが減ることはありません。
SMAが減るのは、主に現金の引き出しと、ポジションの新規建ての際となります。
計算式を以下に引用します。
以下の2つのうち大きい方がSMAとなります。
[前日SMAバランス +/- その日のキャッシュバランスの変化 +/- 本日の委託証拠金]
[貸付金額を含む資産価値 - Reg Tマージン]

後者の計算式が、通常の委託証拠金、維持証拠金の計算式と同じ方式です。
ELV(貸付金額を含む資産価値) - RegT証拠金 ≧ 0
が要求されることになります。
これだけだとポジションの価格変動の影響を受け、ポジション価格が下落すれば上の式の左辺の値も下落します。
しかし、前者の式があることで、SMAはポジションの価格下落の影響を受けないようになっています(価格上昇の影響は受けるようです)。

SMAは、ポジションの保有が無い時は現金額と同じになります。
前者の計算式にある「その日のキャッシュバランスの変化」については、全てのキャッシュバランスの変化を示しているのではなく、特定のキャッシュバランスの変化を示します。具体例がIBの証拠金ページの「SMAルール」に載っています。
「SMAルール」にあるデイトレーディング損益とは、その日のうちに同じ銘柄の買いと売りを行った際の損益のことです。
前者の計算式にある「+/- 本日の委託証拠金」とは、有価証券を購入した際にはその分のRegT委託証拠金が引かれ、売却した際にはその分のRegT委託証拠金が足されるということです。
SMAの計算方法は複雑で良く分かりませんが、IB証券ではリアルタイムのSMAバランスを取引ツールで確認することが出来ます。ただし、取引時間中のリアルタイムSMAについてはポジションの価格下落によってSMAが減少することがあると思いますので目安と捉えた方が良いかもしれません。前日のSMAからはポジションの価格下落によってSMAが下落することはありません。
まとめると、日を跨いで保有する予定の新たなポジションを建てる際は、委託証拠金、維持証拠金を満たすだけでは無くSMA要件を満たす必要があります。
特に多くの株式は委託証拠金、維持証拠金が25%なのに対してRegT証拠金は50%であるため、注意が必要です。

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