オーディオ

2016年6月 4日 (土)

お薦めのオーディオシステム(普及価格帯)

高価な製品であっても、自分の価値観に合うもので無ければ、値段に見合うだけの価値を感じる事はできません。
これはオーディオ以外のどんな商品についても言える事です。
だからと言って、安くても良い訳ではありませんが。

仮に解像度や空間表現を重視するのであれば、グレードが上がるに従って良くなる部分はあります。
しかし、音色に関しては単純にそうは言い切れません。
私は、多くの一般人(一般的な収入の人)にとっては、ミニコンポや、高くてもトータル30~40万円程度(エントリークラス)のシステムで十分だと思う事があります。
オーディオの世界では、お金をかけたらかけるだけの音質向上が望めるかと言うと、微妙なように感じます。
高価なオーディオほど、コストパフォーマンスが悪いように感じます。

エントリークラスまでを、グレードごとに、具体的なお薦めを記します。
音色を重視する視点からの選択です。
ただし、機種や世代ごとに音色の違いがあるかもしれないので、そこは大目に見て下さい。
私がどのような音質を好むかについては、オーディオ機器の「音質」の考察と、各メーカーの比較で述べています。
ザラザラ感の無い、滑らかな音質、かつ有機的な音質である事を重視しています。

ミニコンポ

日本メーカーのものは無機質もしくは乾いた音色のものが多いです。

KENWOOD(ケンウッド)
試聴した事はありませんが、以前はデジタルアンプらしくない温かみのある優しい音色であるというレビューが多く、一番に薦められたのですが、最近の機種はデジアンらしい音質に変わりつつあるようで、注意が必要です。
ONKYO(オンキョー)
やや無機質な、モノクロな音色ですが、音が丸く芯があり、ザラザラした耳に痛い音質ではありません。
ただ、音が固くキンキンする傾向があるというレビューも多いです。
私の所有する古いONKYOのミニコンポではそのような事は感じませんので、機種にもよるかもしれません。
音色ではない部分、つまり音の物理的性質が揃って良いです。
解像度がありつつ神経質な細い音にはならず、芯があり、力感があり、音のザラザラ感も無いという具合です。
Victor(ビクター)
ウッドコーンで有名ですが、ウッドコーンだから音質が良いかと言うと、良く分かりません。
ただし、木を採用するくらいなので少なくとも無機質な音質では無いのかな、とも思います。
実際に聴いてはいるのですが、じっくりと聴いた経験は無く、詳しいレビューができません。
ただ、ネット上のレビューを見る限りでは、音色に関しては良さそうに見えます。
DENON(デノン)
原音を忠実に再生する事を目指しているメーカーでは無いようですが、温かみのある音のようです。
中低域の音を膨らませているので、エネルギー感があり、躍動的な音を奏でるようです。
SONY(ソニー)
ここのデジタルアンプや、デジアン搭載のウォークマンは、耳に痛いザラザラとした音色を持っているので、ミニコンポについても積極的にお薦めはできません。
力感、躍動感も少なめだと思います。
YAMAHA(ヤマハ)
試聴はしていません。
音色は悪く無いかもしれませんが、力感が少なく、躍動感が無いかもしれません。
Pioneer(パイオニア)
ここのアンプは音色に温かみが無く、力感、躍動感に乏しいですが、繊細さ、クリアさ、解像感に優れているらしいです。
これはクリアさを追求する国産メーカーの代表的な特徴だと思います。
ミニコンポの音質が、それと完全に同じかどうかは分かりません。
Panasonic(パナソニック)
テクニクスという有名なオーディオ部門があるので、単なる家電メーカーの音響という訳では無いと思います。
試聴をしていないので、音質は分かりません。

私が音質を知っているメーカーの中では、はっきりとお薦めだと言えるメーカーはありません。
そのため私であれば、私が試聴した事の無いメーカーの中で、ネット上に「音色が良い」旨のレビューのあるところを試聴します。
例えば、ビクターやパナソニック等です。
ネット上のレビューでは単純に、「クリアな音質」であるといった音質についての書き込みはあっても、音色についての書き込みはあまり見かけません。
私にとっての良い音色とは、音が柔らかい、艶感がある、耳に痛くない、と言った事です。

CDレシーバー+スピーカー

この組み合わせが、お勧めのシステムの本命1となります。
CDレシーバーとは、CDプレーヤー、アンプ、FMラジオなどが一体となったものです。
それに別売りのスピーカーを組み合わせます。
CDレシーバークラスからはマランツ(MARANTZ)を選択できるようになりますので、それがお薦めです。
オンキョーも優秀なレシーバーを出しています。
勿論、音色はやや無機質でしょうが、丸くて芯のある音であり、解像度が高くドライブ力が高いといった特徴がある事からコストパフォーマンスに優れています。
ケンウッドのKシリーズのレシーバーも、以前であれば候補になったのですが・・・。

スピーカーは、ダリ(DALI)のZENSOR1もしくは3が良さそうですね。
これら自体の試聴はしていませんが、DALIのスピーカーは優しく温かみのある音色です。
ただ、それに加えてこれら廉価機種は、レビューを見る限りではやや高解像度系に振ってあるようにも見えるので、かえってオールラウンドになっているようにも思います。
マランツと組み合わせて、音の線が細くなりすぎないかどうかは注意点です。

B&WのCM1 S2も候補になります。
このスピーカーは、ここで紹介したレシーバーの値段からすると高価ですが、マランツとの組み合わせの相性はある程度保証されています。
マランツはB&Wのスピーカーを鳴らす事を前提に開発されています。
マランツ特有の音の細さが表れにくく、力感が保たれるのでお薦めの組み合わせになると思います。
また、オンキョーのレシーバーとの組み合わせも鉄板となっているように思います。
オンキョーはドライブ力が高く、鳴らしにくい上位のスピーカーでも鳴らしやすいという特性があります。
B&WのスピーカーはDALIと違って温かみのある音色ではありませんが、無機質な音色でも無く、音の力感、音の芯があり、また、空間表現が優れているらしいです(ここは良く分かりませんが)。
ザラザラ感も感じられませんが、金属的な音色は多少あります。
ちなみに最廉価モデルの600シリーズは、私が試聴した限りではお薦めできません。
オーディオ機器の「音質」の考察と、各メーカーの比較にB&Wのスピーカーについての詳細が書いてあります。

単品オーディオの組み合わせ

本命2です。エントリークラス(1機種10万円台まで)のCDプレーヤー、プリメインアンプ(インテグレーテッドアンプ)、スピーカーを組み合わせます。
各メーカーの製品レビューはオーディオ機器の「音質」の考察と、各メーカーの比較を参考にして下さい。
CDプレーヤーとアンプについては、私が試聴した限りでお薦めできるのはROTELとMARANTZです。
DENONについては、原音に忠実ではありませんが、候補に入れても良いと思います。
その他、ATOLL、tangent、Audio lab、PRIMARE、真空管ですがトライオード等があります。
スピーカーは海外のメーカーから選択しますが、10万円台であれば候補は多数あります。
MARANTZと組み合わせるならば、音の線の細い神経質なスピーカーは避けます。

2016年5月 4日 (水)

スピーカーに敷くインシュレーターについて

ブックシェルフ型の場合、スピーカースタンド等にインシュレーターを敷いてその上にスピーカーを置きます。
リアバスレフなら背後は間を空けて、フロントバスレフならそこまで背後のスペースを空ける必要はありません。

インシュレーターですが、私は水晶のダンブル(形の揃っていない石型のもの)を代用しています。
専用のインシュレーターもありますが、だいたい素材は金属やゴム、木などです。
専門的な知識は無いのでこれは勝手な思い込みに過ぎないかもしれませんが、それ(インシュレーター)がどのような振動をするかが音に影響するのだとしたら、それの持つ振動が、不快な音では無くなるべく変な付帯音をスピーカーの出す音に対して付与しないものの方が良いと思います。
金属、ゴム、木などは、それぞれ特徴的な振動の形態を持っています。
金属は金属的な音が特徴的、ゴムは制振に働く、木は不快な音では無いかもしれませんが、特徴はあります。
要するに手で叩けば分かります。
しかし水晶は、そういった特徴的な要素が無く、純粋な振動を提供するような気がします。
こういった理由で、何となく水晶を選択しています。

 

オーディオ機器の「音質」の考察と、各メーカーの比較

私は最初、どんな方向性のオーディオが好みか分かりませんでした。
Hi-Fiと呼ばれるものは原音を忠実に再現するシステムを指すと理解しています。
一方、音の聴きごたえを良くする、つまり味付けを行う機種が存在します。

私としては、はじめは前者の方が良いと思う訳ですが、「原音を忠実に再現する」という事がそもそも難しいのです。
そこで各社ともHi-fiを目指すために様々な違ったアプローチを取っています。
日本製品で目立つのが、オーディオ機器の物理的特性の追及と、高い空間表現、高スピード、高解像度化です。
デジタルアンプに多く見られます。
鮮度が高く、情報量も多いのですが、私の耳では全く良いと思いませんでした。
音色が良くないのです。勿論、現実の音色とも違います。
このように、オーディオ機器を試聴しているうちに、私は音色を最も重視しているのだと気付くようになりました。
製品について十把一絡げに語っても仕方は無いのですが、試聴した限りにおいて、デジタルアンプは全て良くなく、日本製品の中で良いと思えるのはMARANTZとROTELです。

私の好みでは無かった日本製品の音色とその他の特徴がどのようなものか、解説します。

PIONEERのデジアン(Aシリーズ)
青白くて固い音色で、躍動感が無い。
SONYのデジアン(S-Master
PRO)
音が霧のように拡散して纏まりが無い。本来一つの音(ピアノの一音など)が一つの粒にならない。音を形作るはずの情報の断片が、形を作らずに表現されている。CDの情報が、生気のある音として再構築されずにそのまま打ち出されている感じ。ザラザラとした音の感触で、時に耳に痛い。ソニーらしい音で、僅かな潤い感と涼しげな音色が特徴。S-Master搭載のウォークマンも程度は弱いものの、ここで書いた特徴と同傾向。
ONKYOのアンプ
音が丸く、芯があり、音の物理的特性が良い。暗い銀色を思わせる、モノクロでやや無機質な音色。

否定的なレビューですが、それぞれに利点もあるのでしょう。ただし、私には音色の悪さが目立ってしまった、という事です。
やはりアプローチの仕方が違うのでしょう。作り手の方々は、音色についてはあまり感じないのか、少なくともこのように感じてはいないのでしょう。私が重宝している価格コムのレビューでも、音色についてのレビューは少ないので人それぞれ見ている所が違う、という事だと思います。
人によって物の見方が違う、というのはどんな事にも当てはまる事です。他人が良いと言った事が、自分にも良いとは限りません。人は全く同じ価値観など持ちません。
また、人と同じ価値観を持とうとする必要もありません。皆それぞれ違う事に意味があるのだと私は思います。

試聴していくうちに、現実の音というのはCDの情報を忠実に再現するだけでは再現できないのだ、という事を知りました。しっかりと情報を再構築し、心を入れると言うのか、血の通ったものにしなければいけません。そこで徹底したヒアリングによる音作りが大切になるのだと思います。

音色を重視していると言いましたが、オーディオ機器ごとの空間表現の差異については殆ど分かりませんでした。試聴する店で、空間表現に優れたシステムで聴かせてもらっても、音の空間が広がっているという感触も無く、スピーカーから音が出ているとしか感じませんでした。その時はPRIMAREを中心としたシステムでした。
ただし、家のシステムで聴く分には、真正面に陣取って集中して聴くので、何となく楽器の位置が分かります。

多くの日本製品のように変な音色になるのであれば、hi-fiで無くとも耳に馴染むよう色付けをした機器のほうがずっと良いと思います。
現に、現実の血の通った音に近づけようと思えば、有機的な音にする必要があります。
その意味では、例え「色付け」であろうとも、人間の耳に心地良い音という方向性は、それだけではhi-fi志向であるとは言えないせよ、hi-fiを実現する上で不可欠な要素であると言う事ができると思います。

頭ごなしに日本製品を否定する事は避けたいと思っています。機器の物理的特性やパーツの品質など、工業製品としてのレベルは海外のものと比べて優れているらしいです。

私が良いと思ったMARANTZとROTELについてレビューします。

MARANTZ
午後の夕暮れ前の時間を思わせる、薄黄色の音色を感じます。
午後の日差しの黄色い光をイメージします。どの機種もそうです。つまり、「色付け」は感じますが、無機質な音色とは正反対です。余韻が綺麗に響き、躍動感もあります。滑らかな音質で、ヴァイオリンの響きが特に綺麗です。音楽的で、優雅な感じの音ですので、クラシックに良く合うと思います。広い空間表現が特徴らしいです。音像は小さいです。解像度が高い割に、音の密度もしくは芯が無いので、スカキン等と呼ばれるのを見たことがありますが、今は力感が向上しているようです。ただし、あまり詳しくは分かりません。
ROTEL
エントリークラス(10万円台まで)の機器の中では最もニュートラルな音色を持つものです。エントリークラスの製品でのレビューです。色付けは感じません。余韻があまり感じられず、直接音がやや目立つのが唯一の欠点だと思っています。アンプに関しては、力感があり、音の粒が丸く、芯があります。艶感もニュートラルです。私が持っているCDP、RCD-1520のイメージは、黒い空間です。何も無い宇宙空間のようなイメージが浮かびます。ソースを素通りさせるという製品のコンセプトを感じます。しかし、それゆえにやや無機質に感じるかもしれません。ただし、音作りはしっかり行っていると感じます。

私は、機器が出す音を色などのイメージで捉える傾向があります。ここで書いた感想については私自身のイメージですので、他の人が聴けば違う感想になるかもしれません。

その他、試聴したアンプのレビューを記します。

Myryad(ミリヤード) Z142
ニュートラルな音質ですが、音のざらつきを感じます。
艶感はあまりありませんが、乾いているという感じも無く、中庸です。音像が大きめで、音の厚みもあります。ただ、私としては音のざらつきが気になり、時に耳に痛く感じました。
Cambridge Audio(ケンブリッジオーディオ)のエントリー機種
myryadは現代的な、ニュートラルな音質に感じましたが、こちらは若干、色があります。音像をしっかり描きますが、やはりザラザラとした感じがあります。
creek(クリーク)のエントリー機種
CDPでの試聴です。こちらも若干ザラザラとした感じが有ったように思います。音色については白っぽい音としか感じず、詳細は良く分かりませんでした。
PRIMARE(プライマー)のエントリー機種
艶感があり、潤いのある音色です。艶感がありすぎる気もしますが、乾いた音色よりはずっと良いです。滑らかな音色である事は評価に値します。音場の上方に暗いヴェールがかかっているような独特の雰囲気があります。このため、ミュージックソースを選ぶような気もしなくもありませんが、良く分かりません。このような雰囲気で構わないのなら選択肢に入ります。

エントリー機種などとざっくりとしていますがご容赦下さい。
私は、音にザラザラとした感触が無く、滑らかである事を重視しています。
ザラザラがあると、古い音源の場合は特に、音割れがし易いですし、耳に痛く感じる事が多くなります。
音割れしている古い音源のピアノや、ヴァイオリンで聴いてみると良く分かります。
音の粒が丸い、ザラザラとしていない、いわば水の粒のような音を好みます。
また、音色だけでなく力感や躍動感が足りないと、リアリティというか、感情の起伏、説得力が足りなくなる様に思うので、ここも大事です。
国内メーカーのものは、情報を正確に描く事は出来ても、躍動感や音楽の説得力の面で劣るものが多いです。

スピーカーに関しては国産の物は少ないですね。
試聴はそれなりにしましたが、機器ごとの違いが良く分からない事も多かったです。
なのであまり詳しくは書けませんが、一応レビューしておきます。また、具体的な機種名は分からない事もあるので大体のイメージという事でご了承ください。また、少々古い情報です。

DALI
色付けをして心地よく聞かせてくれるタイプですが、雰囲気が良いと感じました。緑色(若しくは橙色)の音色を感じます。クラシックに良く合うと思います。万人向け。
B&W
CMシリーズは、金属的な響きがありますが、それが綺麗な高音に繋がっている面があります。ヴァイオリンの音色は以下のDynaudioに譲りますが、ピアノには合うのではないかと思います。力感、躍動感があるので音楽の説得力、実在感、エネルギーがあります。音場型で解像度が高いらしいですが、良く分かりません。音色のイメージはあまり湧きませんが、銀色の、薄い金属板を鳴らしているような音です。金属だからこその響きの美しさがありますが、同時に人によってはキンキンした音を感じるかもしれません。ちなみに廉価モデルの600シリーズは赤黒く粗い音色を感じさせ、良くありませんでした。
Dynaudio
Excite X12は、私が購入したスピーカーです。音の抜けが良く、変なクセも無く、バランスが良いと感じました。解像度が高く、クッキリと明確に音を出す感じがします。変なクセが無いので、ROTELと似て黒い空間をイメージします。こういった高解像度系のスピーカーは、痩せた神経質な音と隣り合わせなので、それを助長するようなアンプとは合わせない方が良いと思います。
FOCAL
音が籠って聴こえました。暖色系の音色です。それ以外には分かりません。
PIEGA
TS3(又はTMicro3)は、音の抜けが良く、変なクセが無く、バランスが良かったのですが、低音というか、力感が今一かなと思いました。小さいので当然ですが。綺麗な銀色をイメージします。

スピーカーについては大したレビューが出来ませんでした。
音の抜けが良く、モニター調のものが好みのようです。

オーディオ機器の資金配分

2chオーディオの場合、CDプレーヤー→アンプ→スピーカーと繋ぎます。
ここで出てくるのが各機種にどの程度のお金を掛けるかという価格配分です。
まず、スピーカーの性能がCDPとアンプの性能を超えると音が破綻しやすい、と言えると思います。スピーカーは一番音が変わりやすい部分ではあるのですが、だからと言ってそこに高級過ぎるものを持ってくれば音がおかしくなることがあると思います。
スピーカーに比べてCDPのグレードが低ければ、情報量が足らずにスカスカになるかもしれません。
またアンプのグレードが低ければ、スピーカーをドライブ出来ずにメリハリの無い、引っ込んだ音になるかもしれません。
ただし、アンプに関しては安くてもドライブ能力のあるものはあります。例えばデジタルアンプ製品や、ONKYOのアンプ全般です。
CDPに関しては、スピーカーが高解像度のものであれば、それに対応できるだけの解像度を持つものが必要だと思います。逆にスピーカーが高解像度系で無ければ、そこまでグレードに拘らなくても良いかもしれません。